Web / Marketing
Webサイトを作っても問い合わせが増えない会社の共通点
Webサイトを新しく作った。 デザインも整えた。 サービスページも用意した。 それでも問い合わせが増えない。 この場合、 必ずしもWebサイトの見た目だけが 問題とは限りません。 問い合わせまでの構造全体を 確認する必要があります。
著者:堺 巧光/ TAVIA代表
Conclusion
Webサイトを作っても問い合わせが増えない場合、 サイトだけを見ても原因は分かりません
Webサイトから問い合わせを増やすには、 「誰に」 「何を伝え」 「どうサイトへ来てもらい」 「どこから問い合わせへ進み」 「その後どう商談・契約につなげるか」 まで一つの顧客獲得プロセスとして設計する必要があります。 サイト制作はその一部であり、 制作そのものが目的ではありません。
Marketing Auditを見るCommon Point 01
誰に向けたWebサイトなのかが曖昧
問い合わせを増やすうえで最初に確認したいのが、 対象顧客です。
「中小企業向け」 「法人向け」 「幅広い業種に対応」 といった表現だけでは、 誰に最も選ばれたいのかが分からない場合があります。
対象顧客が曖昧だと、 Webサイトの文章も広く浅くなります。
例えば確認したいこと
- どの業種を優先するのか
- どの企業規模を想定するのか
- 誰が決裁者なのか
- どの課題が発生したときに探されるのか
- どの程度の予算を持つ企業なのか
対象顧客が明確になると、 必要なページ、 訴求、 実績の見せ方、 CTAも決めやすくなります。
Common Point 02
「何をしている会社か」は分かっても、「なぜ選ぶのか」が分からない
サービス内容を詳しく掲載していても、 問い合わせにつながらないことがあります。
理由の一つは、 サービスの説明と 「選ばれる理由」 が別だからです。
例えば、 「Web制作を行います」 「SNS運用を支援します」 「営業支援に対応します」 という説明だけでは、 同じサービスを提供する会社との違いが分かりません。
顧客が知りたいのは、 何をしてくれるかだけではなく、 自社のどの問題を、 どのような考え方や体制で解決するのかです。
実績、 対象顧客、 支援範囲、 得意領域、 進め方、 対応しない領域まで明確になるほど、 顧客は自社との適合性を判断しやすくなります。
Common Point 03
Webサイトへの流入そのものが不足している
サイトの内容を改善しても、 対象顧客がほとんど訪れていなければ、 問い合わせは増えにくいです。
Webサイトを公開しただけで 自動的に見込み顧客が集まるわけではありません。
どこから顧客との接点を作るのかを 別途考える必要があります。
- 検索
- SEO・指名検索など
- SNS
- 投稿・プロフィール・外部リンクなど
- 広告
- 検索広告・SNS広告など
- 営業
- 営業メール・問い合わせフォーム・商談前送付など
- 紹介
- 紹介された企業が詳細を確認する
重要なのは、 すべてのチャネルを始めることではありません。
今の事業に合う顧客獲得経路を選び、 その導線とWebサイトをつなぐことです。
施策を増やしすぎる問題については、マーケティング施策を増やす前に「やらないこと」を決めるべき理由でも解説しています。
Common Point 04
CTAと問い合わせ導線が弱い
Webサイトを見た人が興味を持っても、 次に何をすればよいのか分からなければ、 問い合わせにはつながりません。
特にBtoBサービスでは、 初回訪問時点で 「今すぐ契約したい」 とは限りません。
そのため、 顧客の検討段階に合わせたCTAを考える必要があります。
- 無料相談
- お問い合わせ
- 資料請求
- サービス詳細
- 実績・事例
- 代表・会社情報
ただし、 CTAを増やしすぎると 逆に何を選べばよいか分かりにくくなります。
主要な目的を決め、 ページごとに次の行動を整理することが重要です。
Common Point 05
Webサイトと営業プロセスが分断している
BtoB企業では、 Webサイトの最終目的を 「問い合わせ数」 だけに設定すると、 判断を誤ることがあります。
本来確認したいのは、 問い合わせ後に 商談・提案・契約へ進んでいるかです。
Webから契約まで
流入 → サービス理解 → 問い合わせ → 商談 → 提案 → 契約
例えば問い合わせ数が増えても、 対象外企業ばかりで商談化しなければ、 Webサイトの訴求やターゲットがずれている可能性があります。
一方、 良質な問い合わせが来ているのに契約にならない場合は、 Webサイトではなく営業側の問題かもしれません。
だからこそ、 Webと営業を別々に評価せず、 一つの顧客獲得プロセスとして確認する必要があります。
Common Point 06
アクセス数だけを見て成果を判断している
Webサイトの改善では、 PVやセッション数がよく確認されます。
もちろん流入量は重要ですが、 アクセス数だけでは 事業成果は判断できません。
例えば、 月間アクセス数が 1,000から5,000に増えても、 問い合わせが0件のままであれば、 別の問題があります。
また問い合わせが10件発生していても、 すべて対象外企業で契約にならなければ、 事業成果としては十分とは言えません。
Webサイトの数字は、 最終的に営業・契約までつなげて確認することが重要です。
Common Point 07
公開後に改善する責任者がいない
Webサイトは、 公開した時点で完成ではありません。
実際のユーザー行動や営業結果を見ながら、 訴求、 ページ、 CTA、 導線を改善する必要があります。
しかし、 「誰がサイト全体の数字を確認するのか」 「誰が改善判断をするのか」 が決まっていないと、 公開後ほとんど更新されない状態になりやすいです。
制作会社、 SEO会社、 広告代理店、 営業担当者がそれぞれ存在していても、 全体の数字と優先順位を見る人がいなければ、 部分最適が起きる可能性があります。
この問題については、マーケティング責任者がいない中小企業で起きる7つの問題でも詳しく整理しています。
Diagnosis
問い合わせが増えないときは、6段階で確認する
Webサイトの改善案を考える前に、 次の順番で確認すると、 問題の場所を整理しやすくなります。
01
対象顧客
誰から問い合わせを獲得したいのか。業種、規模、課題、決裁者など、対象顧客を具体化します。
02
提供価値
その顧客が他社ではなく自社を選ぶ理由を、顧客側の言葉で説明できる状態にします。
03
流入
対象顧客が検索、SNS、広告、営業、紹介など、どこからWebサイトへ来ているのかを確認します。
04
ページ・訴求
必要な情報が掲載され、対象顧客が自分の課題とサービスの関係を理解できるかを確認します。
05
CTA・問い合わせ
相談、資料請求、問い合わせなど、次の行動が分かりやすく提示されているか確認します。
06
商談・契約
問い合わせ後に商談化し、提案、契約まで進んでいるかを確認します。Webだけで評価を終わらせません。
例えば、 流入が少ないのであれば SEOや営業など 新規接点を増やす施策が候補になります。
一方、 流入が十分なのに問い合わせが少ないのであれば、 ページ内容やCTAの改善が優先される可能性があります。
問い合わせはあるのに契約につながらない場合は、 営業プロセスや対象顧客の見直しが必要かもしれません。
KPI
Webサイトで最低限確認したい数字
Webサイトを事業成果につなげるためには、 アクセスだけではなく 顧客獲得プロセス全体の数字を確認します。
| 指標 | 確認すること |
|---|---|
| 流入数 | 対象顧客との接点が十分あるか |
| 流入元 | どのチャネルから来ているか |
| 主要ページ閲覧 | サービスや実績まで見られているか |
| 問い合わせ数 | Webから新規接点が生まれているか |
| 商談化数 | 対象顧客から問い合わせが来ているか |
| 契約数 | 最終的な事業成果につながっているか |
これらを並べることで、 「アクセス不足」 「問い合わせ率」 「商談化率」 「契約率」 のどこに問題があるかを判断しやすくなります。
Before Renewal
Webサイトをリニューアルする前に確認したい5つのこと
Webサイトが古い、 見た目が気になるという理由だけで リニューアルへ進む前に、 次の5つを確認します。
- 現在どこから問い合わせが発生しているか
- どの顧客を増やしたいのか
- 現在のサイトの何が問題なのか
- リニューアル後に何の数字を改善したいのか
- 公開後に誰が改善を続けるのか
ここが決まっていなければ、 新しいサイトを作っても 「きれいになったが問い合わせは変わらない」 という状態になる可能性があります。
反対に、 ボトルネックと目的が明確であれば、 必ずしも全面リニューアルが必要とは限りません。
一部ページ、 訴求、 CTA、 導線だけの改善で済むこともあります。
FAQ
よくある質問
- Webサイトをリニューアルすれば問い合わせは増えますか?
- リニューアルだけで問い合わせが増えるとは限りません。問い合わせが増えない原因が、ターゲット、訴求、流入数、CTA、営業導線、商品設計など別の場所にある場合、デザインやサイト構成だけを変更しても成果につながらない可能性があります。まず現在の顧客獲得プロセスとボトルネックを整理することが重要です。
- アクセス数が増えれば問い合わせも増えますか?
- 必ずしも比例しません。対象顧客ではないアクセスが増えても商談にはつながりにくいためです。アクセス数だけでなく、どの企業・顧客を集めたいのか、どのページを見て問い合わせに進んでいるのか、商談や契約につながっているのかまで確認する必要があります。
- 問い合わせが少ない場合、最初に何を確認すべきですか?
- まず、対象顧客、提供価値、Webサイトへの流入、主要ページの閲覧、CTA、問い合わせ後の商談化までを一つの流れとして確認します。アクセス不足なのか、訴求不足なのか、導線不足なのかによって改善策は異なります。
- Web制作会社に依頼している場合でも、別途マーケティング責任者は必要ですか?
- 制作会社が担う範囲によります。Web制作の専門性と、事業全体を見ながら顧客像、優先順位、KPI、営業との接続、投資判断まで管理する役割は別の場合があります。社内でその役割を担う人がいなければ、責任者機能を設けることを検討する必要があります。
- TAVIAではWebサイトの改善について相談できますか?
- はい。無料相談では現在の事業、営業、マーケティングやWebサイトに関する状況を伺い、TAVIAがお力になれる領域があるかを確認します。詳細な診断や改善計画はMarketing Auditまたはご契約後の支援として行い、要件が明確なWeb実装やWordPress構築についてはTAVIA CREATIVEで対応可能な範囲を確認します。
